夢其の3

3人一組でオリエンテーリングに參加してゐます。何泊か必要な大規模なものです。目的は不明、坊主頭ぢやなかつたので多分高校時代でせう。
旅館(蒲團で寢てゐたので。民泊だつたのかもしれない)で目が覺めると仲間2人は既に出發の準備を濟ませてゐます。慌てて私も用意し、女將に禮を言つて旅館を出ました。
リュックサックを背負ひ、我々は次の目的地に向つて默々と歩き始めます。途中1人が「腹が減つた」と言ひ出したので、個人商店(××ストアと云つた感じの店)で食糧を調達する事にしました。
私は外で待つてゐたのですが、ふと足元を見ると猿が私の足にしがみついてゐます。拂除けても直ぐに私の處へ戻つて來るので、結局、連れて行く事になりました。歩いている間中この猿は私の足に引附いてゐます。どけてもどけても何故か足にしがみつくのです。鬱陶しく思ひながらもどうしようも無いので諦めて片足に猿をぶら下げた儘次の宿に向ひました。
無事宿に着き、夕食を濟ませ我々は牀に就きました。悲劇は翌日の朝に起きたのです。
猿が私の荷物(と言つても着替位しかないのですが)の上に粗相してゐるではありませんか。私が怒りに委せて猿を睨附けると、猿は何とも言へない(譬へれば、昔アイフルCMに出てゐたチワワの樣な)目で私を見つめてゐます。そんな目で見られて怒るに怒れない私は泣く泣く洗濯板で自分の着替を洗ふのでした。
人好すぎ、私。